株式会社コスモスホテルマネジメントは、「MIMARU」にかかわるすべての人と一緒に取り組み、実現させたいサステナビリティの3つのテーマとして、「人と働き方の多様性」「ゲスト・地域とのつながり」「環境配慮」を掲げ、その活動を公開しています。
今回は、「ゲスト・地域とのつながり」をテーマに、<みんなが安心して泊まれる>ホテルをめざした、医療的ケア児の家族旅行を応援する取り組みについてご紹介します。医療的ケア児を持つ2家族に、「MIMARU東京 浅草STATION」「MIMARU東京 錦糸町」の2施設に試泊いただき、宿泊を快適に楽しむためのご意見を伺い、全施設にて貸出備品の拡充やサービスの改善を図りました。
<今回の主な取り組み>
①医療的ケア児ご家族の意見を基に、宿泊時に必要なお風呂マットやおむつ入れなどの備品を用意
②障がい者・医療的ケア児等の予約時に「コミュニケーションシート」にて、ご要望の確認を開始
③MIMARU公式HP内に障がい者・医療的ケア児向けのご案内ページを作成
https://mimaruhotels.com/experience/accessible-tourism
④ユニバーサルマナー検定3級を全取締役・従業員が取得
⑤難病と闘う子どもたちを応援するボランティア団体への宿泊支援を開始
医療的ケア児とは、日常的に人口呼吸器やたんの吸引、経管栄養などの医療的ケアが必要な児童を指し、厚生労働省の資料によると、国内の医療的ケア児人口は、2005年9,987人から、2021年20,180人と倍増しています。医療技術の向上などにより、医療機関の外で生活できる児童が増えた一方、お出かけや旅行のハードルはまだ高いのが実情です。
出典:https://www.mhlw.go.jp/content/000981371.pdf
MIMARUは約40㎡〜・定員4名以上の客室なので、医療器具などの荷物が多くてもご家族みんなで宿泊可能です。また、全室キッチン・ダイニングつきのため、胃ろうなどで調理に工夫が必要な場合でも、室内で調理し、時間を気にせずにみんなで食事をお楽しみいただけます。そこで、医療的ケア児の旅行を支援する一般社団法人Try Angle(トライアングル)ご協力のもと、医療的ケア児を育てるご家族に試泊いただき、ご意見を伺い、サービス改善を行いました。さらに、こうした取り組みに対応するため、3月に「ユニバーサルマナー検定3級」を、MIMARUの全取締役・従業員 約230名が取得、難病と闘う子どもたちを応援するボランティア団体への支援も開始しました。今後も、国内外の医療的ケア児を持つご家族が日本の旅を快適に楽しめるように、改善を重ねてまいります。
ユニバーサルマナー検定:https://universal-manners.jp/about
■ 医療的ケア児を持つご家族の試泊とインタビューにより、改善点を洗い出し
医療的ケア児とご家族の試泊は、「MIMARU東京 浅草STATION」のデラックス2ベッドルームスイート(定員8名)、「MIMARU東京 錦糸町」のアクセシブルアパートメント(定員4名)にご宿泊いただきました。どちらの部屋も、車いすで過ごしやすいよう、キッチンの高さが少し低めで、浴室も引き戸で出入りできるアクセシブルルーム仕様となっています。事前にTry Angle社と用意した「コミュニケーションシート」をもとに、お風呂マット等の必要備品を確認し、試泊当日にお部屋にお伺いしインタビューを行いました。現状で足りない備品を確認できたほか、コンセントの位置や荷物の置き場があることも重要ということや、何が貸出可能か、何を持参すればよいかがわかると便利で、エレベーターのサイズ、駐車場の有無、荷物の事前預け入れなど、旅行前に多くの確認事項があることを確認できました。試泊の際は、食事を持ち込まれ、冷蔵庫・電子レンジ完備のキッチンを活用して、調理をしたり、一緒のメニューを食べたり、家族のペースで介助ができる便利さをご評価いただきました。
■ 医療的ケア児ご家族の意見を基にしたサービス改善
● 医療的ケア児等に必要な貸出備品を拡充
医療的ケア児や障がいのある方のご宿泊時に必要な備品の確認し、MIMARU各施設で以下の貸出備品を用意しています。
・オムツ用のゴミ箱
・お風呂の洗い場用マット、脱衣場ジョイントマット、シャワーチェア、バスグリップ
・ベッドガード(子ども用)、たちあっぷ
※その他、電源OAタップなどのご用意がありますので、事前に各施設にお問い合わせください。数に限りがあります。
● アクセシブルルームご予約時に「コミュニケーションシート」を送付
医療的ケア児や障がいのある方は、旅行前、宿泊先や移動方法等確認すべきことが多く、それらのやり取りが大きな負担になっていることがわかりました。旅の事前準備がスムーズになるよう、MIMARUでは、アクセシブルルームのご予約、車いすのご利用、障がい者・医療的ケア児とのご旅行であることのお申し出があったゲストには、「コミュニケーションシート」を送付します。各ホテルで貸出可能な備品の紹介とご要望のお伺い、タオルの追加や医療機器の事前お預かりなどその他のご要望をお伺いし、できる限りの準備をしてお迎えいたします。また、参考情報として、障がいのある方の視点で確認したアクセスマップや館内案内、英語対応も可能な旅行会社・車いすの手配先等をご紹介します。
● 担当者が誕生秘話をご紹介
『医療的ケア児の旅行受け入れ』を実現するため、全力でサポートいただいた一般社団法人Try Angleの須田 麻佑子さんと本プロジェクト担当者が、誕生秘話をお届けしています。
■ ボランティア団体 Make-A-Wish Japanへの支援を開始
“メイク・ア・ウィッシュ”は英語で“ねがいごとをする”という意味のボランティア団体で、3歳から18歳未満の難病と闘っている子どもたちの夢をかなえ、生きるちからや病気と闘う勇気を持ってもらいたいと願って設立されました。Make-A-Wish Japan にお声がけし、2024年1月に「MIMARU東京 八丁堀」を初めてご利用いただいたところ、好評につき、4月には「MIMARU京都 河原町五条」をご利用いただきました。宿泊した子どもたちは、家族で同じ部屋に泊まり、海外スタッフとの交流を楽しまれました。
公益財団法人メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン
理事長:西川智巳
所在地:東京都千代田区九段南3-2-4 アシスト麹町ビル4F
設立: 1992年12月
ホームページ:https://www.mawj.org
<コミュニケーションシートでご紹介している参考情報>
東京ユニバーサルデザインナビ:https://www.udnavi.tokyo/index.html
東京都バリアフリー観光情報ガイド:https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/tourism/accessible/
京都ユニバーサル観光ナビ:https://kyoto-universal.jp/
大阪市ハートフルWEB:https://www.osaka-heartfulweb.jp/bf_top.html
車いすでおでかけバリアフリーマップ:https://barrier-free-map.com/
Try Angleお出かけマップ:https://tinyurl.com/4bs99y69
車いすの貸出|有限会社移動サポート:https://www.ido-support.com/index.html
車いす・走行リフトの貸出(東京都内のみ)|おはようトラベル株式会社:https://ohatra.com/english-accessible-travel-equipment-rental
車いすでの旅行相談(東京発)|おはようトラベル:https://ohatra.com/
福祉タクシーの手配(東京)|おしどりシャトル:https://www.oshidori-shuttle.tokyo/tokyo-photographers-for-wheelchair-travelers/
●サステナビリティの取り組み
コスモスホテルマネジメントでは、「人と働き方の多様性」「ゲスト・地域とのつながり」「環境配慮」の3つのテーマで、SDGsの取り組みを進めています。「ゲスト・地域とのつながり」では、世界各地から訪れたゲストが、言語、文化、生活習慣などの異なる日本でも、誰もが安心して快適に過ごせる環境をお届けすること。そして、ホテル滞在だけでなく、ゲストがその街を楽しみ、地域とつながることができるよう、全力でサポートしていきます。
サステナビリティページ:https://mimaruhotels.com/sustainability/